キャリア&ライフデザインサポート|小西ひとみオフィシャルWebサイト|コラム(今月の言葉) Column キャリア&ライフデザインサポート|小西ひとみオフィシャルWebサイト|コラム(今月の言葉) Column
Home ご挨拶&プロフィール|Profile 主な活動内容|Work コラム(今月の言葉)|Column 読者からの声|Q&A お知らせ|Information お役立つリンク集|Link お問合せ|Contact us
コラムTOPへ戻る >>
コラム(今月の言葉)|Column
学ぶ年齢の国際比較 :自分の成長は、学び続けることで得られる。

日本では、大学+短大進学率が56.2%(平成24年度)である。この数字を見て、大学への進学がだいぶ進んだと思う方は多いのではないだろうか。現在は、「大学くらいは出ていないと・・・就職できない」という意識があり、何を学ぶかというよりも学歴として履歴書に掲げるためにという、何とも意味不明な意思決定で大学に入る人も、そしてそれを指示する親も存在するのは事実であろう。

グローバルな視座で見ていくと違ったものが見えてくる。まず大学進学率での国際比較を見てみよう。
2010年度のOECD各国平均に比べると31カ国中、日本の大学進学率は51%で22位になる。1位はオーストラリアで96%、アメリカ74%、韓国71%、OECDの平均が62%で、日本はOECD平均よりも低い結果である。


もう一つの視点で、大学型高等教育機関( 25歳以上の学生)の割合の国際比較をみていくとOECD平均が20%、日本はわずか2%、26カ国中26位と最下位である。つまり、22歳で大学を卒業したら、学んでいない日本人が見えてくる。逆を言えば、世界は社会に出てからも学び続けていくのが当たり前なのである。

さらに修士号・博士号取得者数の国際比較を見ると、人口100万人当たりの修士号取得者数は(2008)、イギリスで3116人がトップ、次いでアメリカ2158人、フランス1592人、韓国1557人そして日本はわずか586人であった。博士号取得者については、ドイツがトップで307人、次にイギリス、アメリカ、韓国、フランス、そして日本が131人である。各国共に、国際競争力強化のため優れた能力を備えた博士人材の養成を強化しているのだ。

博士になる前段階の大学院就学率で日米比較をしてみると、21〜24歳の年齢では差はほとんどないが、25〜29歳、30〜39歳になると、その差は下記のとおりである。






大学院に就学するには、修士論文を書くための時間的余裕がなければ成し遂げることはできないだろう。しかし、日本の企業社会では、働き出したら夜遅くまで働き続け、自分自身を成長させる機会を失っている。国際競争に立ち遅れ、そこに参加できないみじめな姿が見えてくるようだ。優秀な人材は、降ってわくものではない。

継続的学習をする人のパイが大きくなければ排出数は増えないのだ。専門性のためだけに大学院があるのではないと思う。今かかわっている仕事も、学びの中から異なる視点が生まれてくるからだ。自分自身のものの捉え方も学びの中から生まれてくる。知識は、自分を成長させる。
自分自身のために学び続けようではないか。


前文科省審議官 板東久美子さんのビジョン研究会資料からの学びとして所感を書きました。

出典:大学型高等教育機関「OECD教育データベース2009年」/OECD「Education at a Glance 2012」/文部科学省「教育指標の国際比較」より/金子元久「社会人大学院の展望」『カレッジマネジメント』151号, 2008.7, p.6より。 (日本はH18学校基本調査等から推計。米国はDigest of Education Statistics 2008等から推計。)




Column Top Page >>
キャリア&ライフデザインサポート|小西ひとみオフィシャルWebサイト