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私の例でお話します。私が20代後半の広告代理店でアートディレクターをしていたころ、ある大手メーカーのキャンペーン企画を任されたときの話です。このプレゼンを絶対成功させたいと、気合を入れて準備して臨みました。プレゼンは、競合会社が順番にプレゼンを行うため、仲間と共に待合室に通されました。さて、私たちの番となり、部屋に入った途端!予想を上回る大きな部屋、そして得意先の偉そうな人数の多さに、度肝を抜かれてしまったのです。初めて任された大きなプレゼンは、私の想像以上の状況に、頭は真っ白、足はガタガタ、心はドタバタだったわけです。
こんな状況だと“厄介もの“が顔をもたげます。「こら、慌てちゃだめだよ」「駄目じゃないの、このままじゃ失敗だよ」などなど、やたら問題発言をしてくるわけです。突然の出来事によって、私の思考が停止して、感情が煽られてしまったことで起こりました。この出来事で私は、近視眼的な意識になって、周りが見えなくなってしまったわけです。
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