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コラム(今月の言葉)|Column
世界の価値観研究の意味とは、そして「人生の自由度」日本は最下位だった。

『日本人の考え方 世界の人の考え方 世界価値観調査から見えるもの』池田健一著が昨年出版された。
世界価値観調査は、世界レベルで定期的に実施されている国際比較調査であり、日本とこの調査に参加した世界の国々と、それぞれの社会、文化、経済、宗教、家族など多様な視点からの比較から、世界の在り方を考えるひとつの材料になるといえる。
日本では1981年から参加している。この調査の面白さは、その変遷を見ていくことかもしれない。つまり世界の国の価値観を知ることは、数々の出来事によってその価値観はどう変化しているのかを見ることができる。また、それを見ていくことで国の考えでなく、そこに住む人間を知ることができる。そう、お互いを知ることになるのだ。「他人」から「知り合い」になるための情報を得られる。つまり、未来のために、世界の平和を築いていくための大事なカードになる。

本の一節に注目した。文化圏ごとの価値観変化を可視化している図があったが、1981〜2006の25年間で世界は工業化社会を超えて、知識社会へと進み、人々は豊かになり、伝統的・宗教的価値から非宗教的・理性的価値へ、そして生存欲求から自己表現価値に重きを置いている。もちろん、文化圏によって価値観の差はある。

自己表現を重視する価値観は、環境保護意識やダイバーシティに対する受容度、ジェンダー間の平等志向、そして、経済や政治の場面での意思決定に対する参加意欲を示すようになる。また、主観的な幸福感が高まり、対人間の信頼関係も高い傾向がみられる。そして、世代交代によって、自己表現を重視する価値観はますます拡大する傾向にあると述べられている。

また、この世界価値観調査のデータから、飢餓や身体的危険などの脅威から解放されさえすれば、人々の価値観は、経済的、身体的安全よりも、自己表現や選択の自由、そしてクオリティ・オブ・ライフの実現を重視するようになることが明らかになったと明確に書かれている。


そんな中、日本の幸福感は57か国中25位。内閣府の「国民生活選好度調査」では、幸福度に影響を及ぼす要因は「女性であること」「子供がいること」「結婚していること」「世帯全体の年収の増加」「困ったことがあるとき相談できる人がいること」などが挙げられており、世界価値観調査でもほぼ同様の傾向を示しているようだ。
日本の生活満足度は、57か国中30位。年代が高くなるほど満足度は高まり、性別では女性の満足度が高く、世帯収入が高くなるほど満足度は高い。

人生の自由度は、日本が最下位の57位。人生の自由度は「主観的幸福感」として重視している。設問としては「あなたは、ご自分の人生をどの程度自由に動かすことができると思いますか」という問いに答えてもらっている。人生の自由度の高い国は、1位メキシコ。

日本では、「人生は自分で切り開いていくもの」という価値観が育ってないのかもしれないと書かれていた。
幸福感、生活満足度ともに日本人的「ほどほど思考」であるが、人生の自由度が最低という状況を見ると、自分の人生を自由に動かすことはできないと思っていることになる。

何がそうさせているのだろうか。
もっと自分の人生に対して主体的に考えてほしいし、自分の力を信じる勇気を持ってほしいと思う。
自分の人生の価値を考える時が来たのかもしれない。




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