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■ 自律的キャリア形成に必要なことは何か?
自律的キャリア形成について、修士論文後も継続して研究を続けている。
人が自律的にキャリア形成するには、前向きに自分を見つめ、自分に対するキャリア目標をもち、困難にもめげず努力しそれを達成し続けていくことと考えられる。つまり目標を達成していくプロセスの連続の中にあるといえるかもしれない。
目標を達成させるには、自らを尊重できること、その仕事を成し遂げられると自分を評価できる自己効力感をもっている、そして状況を判断してうまく適応していく粘り強さとしてのレジリエンスをもっていると判断し、これら3つを評価尺度として使っている。
修論提出後のネット調査で、修論を後押しする結果が出た。そして、面白いことに、この3尺度が高い得点になるためのパターンがあることに気づいた。それは、働く理由や仕事のやりがいに関する質問項目で特に表れた。「自己成長できる」や、「自ら主体的に仕事に取組み成し遂げた時」、「上司から期待されていることが分かった時」、「職場の上司や同僚などが自分の考えを理解してくれた時」に3尺度がともに高い得点になった。
つまり自分自身の能力が醸成できたと実感した時や、自分の可能性を他者が信じてくれた時、自分を他者が認めてくれた時などが考えられる。
それ以外の各質問項目を検証した結果、自尊感情とレジリエンスは高い数値となっても、自己効力感に変化が表れなかったものが多かった。例えば仕事のやりがいの質問項目で「人事考課で評価されたとき」や「昇格昇進した時」では、自尊感情とレジリエンスは高い得点となっても、自己効力感は高い得点にならなかったのだ。
自律的キャリア形成の要は、自己効力感だといえるのかもしれない。プライドや粘り強さももちろん必要だが、成し遂げられると自分を評価できる自信や、他者からの励ましや期待は、自律的キャリア形成に最も必要なことといえるのかもしれない。
仕事におけるチャレンジや、今よりちょっと良くしようとする気持ちをもって、物事を遣りぬくことが、自律的キャリアを形成させる原動力になるようである。
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