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■ 「89歳の可能性、恐るべし」
久々のコラムになってしまいました。イベントだらけの6月〜7月です。
5月下旬に、救急救命士から電話が自宅に入った。母が動けない、大腿骨を骨折した模様という連絡だった。
私は「とうとうやってしまったか!」と思いながら、救命士とやり取りをわりと冷静にとっていた。たまたま仕事がオフだったのは幸いだった。救急病院に急いで向かい、入院手続きを取り、バタバタと一日が過ぎた。
翌日、大腿骨の手術となった。動けず半ベソの母を横目に、今後のことを病院スタッフと打ち合わせをして仕事に向かった。
これで寝たきりになるのかなあと思いながら車窓を眺めていた。
ところが、二日目からリハビリが始まった。ほとんど動けずじまいのリハビリだ。やっぱり駄目かなあと思いつつ、仕事の合間を見てちょこちょこと顔を出していった。理学療法士の担当者が、「リハビリをやっている時に見に来てください」とリクエストがあり、行くとだいぶ動けるようになっている母を見つけた。
しかし、甘えん坊の母は、すぐに泣きを入れてくるのだった。例えば、「これができない、あれがダメだ」と、できないことばかり話す。ここはちょっと厳しい対応が必要とばかり、喝を入れ、「愚痴を言っても何も変わらない、もっとできるようになったことに目を向けるように」と強面で伝えたのだ。
そこから母の意識が変わってきた。6月上旬になった。リハビリ病院への転院の話になり、またバタバタと転院手続きが始まった。転院日は、どうしても日にちが動かせないとのことで私の仕事日と重なってしまったが、家族の力で無事転院が完了した。
今、入院から2か月弱になった。もう母は杖も使わず、病院の個室の中は普通に歩いている。朝11時から夕方までいろいろなリハビリを毎日行っている。若いスタッフたちが入れ代わり立ち代わりに、指導してくれるおかげだ。
5月下旬の事故の前の母よりも、今の母は体力がついているし、筋力もついている。
やればできる。歳とあきらめてはいけないなあ。
それを一番実感したのは、母に違いない。
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