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コラム(今月の言葉)|Column
わたし色のキャリアを紡ぐ5 自律的キャリア形成にむけて/「できる」を伸ばす

修士論文を書こうと思ったのは、自分自身が冷静に一つのことをやり遂げていくためには、それに向けての環境がないと多分やらないだろうと思ったからだ。追い込まれて、または自らを追い込ませてといったほうが正しいかもしれない。

卒業論文で「自己効力感」を題材に取り上げた。それは、私自身の経験から、どうしても解き明かしたいことであった。アルバート・バンデューラが提唱したことだが、自己の経験や他者からのフィードバックによって、自己に対する効力がプラスにもマイナスにも感じ取る。


私の経験から、自分のプラスの自己効力(自分はできるという意識)を感じたのは、親からでなく、美術の教師からだった。自分自身ができることを見つけてくれた初めての体験だった。そして、生きることの意味も教えてもらったように思うのだ。
それは、環境になじめず社会適応できない私に対して、無理せずそれでよいと言ってくれた。私が作るものに対し、決して否定しなかった。認めてくれたといってもよい。

木彫が好きで一人で黙々と削る作業が、自分では楽しいひと時だったのを覚えている。そして、単なる木の板が彫ることで生まれ変わる。小学校卒業の記念として、オルゴールを木彫で作った。病気がちだった私が、初めて作り上げた。これは今でも私の手元に残っている。
このものづくりを通して「できるという意識」が私に芽生えた。
そして、この経験から「できるという意識」への興味が始まったと言える。


「できる」という意識は、どうして生まれるのだろうか。
我々は、人生を通して「できる」ことを増やしながら生きているといえる。
お話ができる、ハイハイができる、歩くことができる、走ることができるなど・・・・成長しながら「できる」を増やしている。

しかし、年齢を重ねていくうちに「できる」ことへの意識や意欲は低下しがちになる。もう我々には「できる」ことを増やさなくても良い、今さらその必要はもうないなどと言ってしまう。または、自分の能力や興味ではなく、適応することに焦点を当てて生きている人もいる。自分の能力や意欲に自分が期待していないように、私には思えてしまう。

この不確実性の社会に生きている我々は、自分を見失ってはいけない。
自分の「できる」を増やし続けて、自律的キャリアを形成していくのだ。「できる」を増やすには、変化を楽しむことだ。違う人、違う環境、違う仕事、いつもと違う。

自分の考え方に囚われず、自分の学びに取り込んでいく。そう人生を楽しむのだ。
 今年の自分と来年の自分は、違う。「できる」が増えているなんて、楽しいではないか。




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