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コラム(今月の言葉)|Column
自己決定の勧め

みなさん、自分の人生の選択は、どのようにしてきただろうか。
選択は、自分の人生を左右するものなのに、日ごろから、わりと安易な選択をしている人が多い気がしてならない。私もその一人かもしれない。親が言ったから、先生が言ったから、友達が行くから、みんなと同じでいい、ただなんとなく…、楽な方で言いや…など。
そして、私たちは日々多くの選択をして生きている。だから大事な選択も安易な方法で選択しているのかもしれない。

自分が物事を選択することは、イキイキと生きていくエネルギーになると思う。自分で選択することは責任も自分にあるが、ストレスはない。人任せでない自己決定をするためには、自分が自己決定権を持っていることを認識することから始めたらいいのではないか。 
たくさんある選択肢の中から、自分で選択すべきことと、自分が選択しなくてもよいものを選ぶようにすると、より人生の選択はしやすくなる。 

自己決定権の有無によって、人にどのような変化が起きたか、下記のランガ―/ロディン(1976)の自己決定権の認識を操作する実験の話を読んでほしい。

コネチカット州にある高齢者施設の実験で、世話係が入居者を二つのグループ(A/B)に分けて以下のように話をした。

<グループA>には、入居者一人一人に鉢植えを配り、「このお花を差し上げますね。花の世話は看護士がします。映画は木曜と金曜に上映するので、どちらかの曜日で見られるようにスケジュールを組んで連絡します。ラジオやテレビを楽しむことや、他の階の方たちとおしゃべりを楽しむなどは許されています。これからも皆さんのお世話をするために我々は努力してまいります。」

<グループB>には、「部屋に置く鉢植えを差し上げるので、ご自分で気に入ったものを選んでください。映画は、木曜と金曜に上映するのでどちらでも好きな日に見ることができます。ラジオやテレビを楽しむことや、他の階の方たちとおしゃべりを楽しむなど好きなように時間を過ごしてください。みなさんの人生ですよ。どんな人生にするかは、みなさん次第です。」

この後世話係はどちらのグループにも全く同じように扱い、同じだけ世話をした。
三週間後の調査で、自己決定権のない<グループA>では、70%以上に身体的な健康状態の悪化がみられた。自己決定権のある<グループB>は生活に満足感をもち90%以上に健康状態が改善したという結果だった。さらに六か月後の調査では決定権のあるグループのほうの死亡率が低かった。(参考文献『選択の科学 シーナ・アイエンガー著 文芸春秋、36ページより』)

自己決定権の有無は、このたった三か月の間に、健康に大きな変化を与えた。
自分で物事を選択した認識が、自分は自由であり、自分の力で環境を変えられるという自己認識を与え、イキイキとポジティブな意識が生まれ健康の改善につながったと考えられる。

私たちの日々の選択の中に、自分の人生を見つめ自分らしく生きていく道を教えてくれるヒントがある。いつも胸のポケットに自己決定権のカードを入れて、自分の人生をイキイキと生きていこう。私が選択することで、私の人生は私の力で変えられるのだ。 


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