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コラム(今月の言葉)|Column

世界の結婚意識

ここに紹介するのは、2005年に内閣府が実施した「少子化社会に関する国際意識調査」です。これは、日本、韓国、アメリカ、フランス、スウェーデンの5カ国の20歳から39歳の男女を対象に結婚・家族・子育てに関する意識を調査したものです。今回は、結婚に対する調査結果をみていきたいと思います。
国際比較をすることで、今後人生を歩んでいかれる時の参考になればと思い取り上げることにしました。どの国が進歩的かは分かりませんが、国によって結婚観は大いに違っています。ただ言えることは、結婚の意味や価値をどこにおくかで姿が変わっているように思います。あなたはどう考えるでしょうか。

以下原文を忠実に載せることにしました。

国立社会保障・人口問題研究所 人口動向研究部 主任研究官 岩 澤 美 帆
要旨
本章では結婚をめぐる各国事情について焦点をあてた。

【1】 未婚化時代のパートナーシップ形成については、総じて、同棲や婚外出生などが多く、形成過程・形態が多様なスウェーデン・フランス・アメリカに対し、婚姻か未婚で親と同居かに集中している韓国・日本に二分される。同棲が多い前者3ヵ国においては、婚姻前の一時的状態と認識されているアメリカと、婚姻関係の代替として営まれているスウェーデン・フランスといった違いが見られる。同3ヵ国では最初の子どもが婚外出生である割合が高いが、その大部分が同棲を含めた夫婦間で養育されている前者2ヵ国に対し、アメリカではシングルマザーの割合がやや高い。

【2】 カップルの特徴および社会経済状況についても、スウェーデン・フランス・アメリカ(学校や生活圏で配偶者を捜し、結婚に踏み切る際に、情熱的な気持ちや制度的メリットといった積極的・個人主義的な理由が存在し、夫婦共に週40時間以内のフルタイム就業という共同参画パターンが多い)と韓国・日本(職縁結婚が多く、結婚に際しては年齢規範や周囲の勧めの影響が大きく、夫が週50時間労働の一方で妻はその半分という片働きパターンが多い)に大きく分けられる。

【3】 居住形態別に生活実態を見てみると、スウェーデン・フランスでは婚姻関係にある男性よりも同棲中の男性の方が、無職割合が高く、世帯収入も低めであるものの、単身者との違いはあまりない。他方、日韓では男性独身者のパートや無職比率が顕著に高い。生活満足と生活の見通しについては、国による違いが大きいが、総じてカップルよりも単身者の満足度が低い。

【4】 結婚に対する考え方については、結婚に対し、積極的な評価をしているアメリカや韓国、結婚にはこだわらないが、同棲相手や恋人は求めるフランス、パートナーの存在自体にこだわらないスウェーデンといった特徴があった。日本では若い世代ほどパートナーの存在にこだわらない傾向がある。結婚生活に大切なこととしては、家事・育児分担をあげるスウェーデン、性的魅力の維持を重視するフランス・アメリカ、収入にこだわる韓国・日本といった違いがみられ、実際に日本の未婚女性が結婚生活に期待する経済レベルが相対的に高い傾向にあることが分かった。

結婚を促進する施策については韓国・日本のみで肯定派が多い。両国において女性は両立のための職場整備、男性は安定的な雇用を希望している。全般的に、結婚生活に対する期待として、家事や育児をはじめとした共同作業や性的・情緒的結びつきが重視されているスウェーデン・フランス・アメリカに対し、韓国・日本では結婚後の経済的安定に関心が集中する傾向にあった。
http://www8.cao.go.jp/shoushi/cyousa/cyousa17/kokusai/ 



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